レイヴ
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  • 01. 最新ヴィジュアル解禁
  • 02. レイヴ10周年記念ライブ開催
  • 03. レイヴ10周年記念トーク会開催
  • 04. Gt.nisa生誕記念ライブ開催
  • 05. 「ドリップ」LIVE MV解禁
  • 06. 一夜限りの5周年ライブ映像公開
  • 07. 結成10周年記念インタビュー
  • 08. Coming soon...
  • 09. Coming soon...
  • 10. Coming soon...

2020年12月に終活を一時休止してから1年8ヵ月。
バンドを離れ、各者各様の時間を過ごしてきた4人が、突然の再集結宣言と共に10年という節目の年をファンと共に祝うことを発表した。
最新ヴィジュアル公開に始まり、10周年ライブ、トーク会、nisa生誕ライブと怒涛の勢いで展開される10周年企画。
その07として4人のインタビューを実施。
再集結に至るまでのそれぞれの思い、そしてこれからのヴィジョンが語られた。

「バンドが好きだな。人生で一番楽しいな」と改めて感じた(レン)

――2020年12月18日に終活を一時休止してから、1年8ヵ月。まずは、この間の個々の活動を教えてください。

nisa4人の中で、僕の動きが一番わかりやすいと思います。生放送に出たり、サポートライブをしたりという感じで、毎月表立った活動をしていたので。でも、他の3人は普段何をしていたのか気になる人が多いかもしれませんね。


――お互いの行動は把握していましたか?

凪僕は全く把握していませんでした。

レン俺は把握していましたよ。結構みんなと会っていたし。

悠3~4ヵ月に1回ぐらい、何だかんだ4人で集まっていたからね。

凪最初の半年は全く会っていなかったけどね。

nisa9周年のタイミングで、久しぶりに皆で集まった感じでした。


――21年6月に4人で写った写真がSNSにアップされていましたが、あの1枚で安心したファンの方も多かったと思います。

nisaそうですね。その後、凪が高田馬場AREAでライブをすることになって、それを皆で見に行ったんです。楽屋に全員集合したら、そのとき共演していた人たちが「レイヴ全員いるじゃん!」という雰囲気になっていました(笑)。


――皆でライブを見に行くなんて、愛を感じますね。

nisaまぁ、僕のサポートライブには1回も来てくれないんですけどね…。

悠営業されてないからね(笑)。

レンそうそう。凪みたいに「来て」って言ってよ。まぁでも、行ってはいないけど、俺はちゃんとnisaのスケジュールを把握してるからね(笑)。


――nisaさんはthe GazettE 葵さんの撮影をしたりと、活動が多岐に渡っていましたね。

nisaあれは自分でもビックリしました(笑)。何だかんだ昔の縁に助けられていると思います。毎月出ているゲームの公式生放送のMCもKraの景夕さんがきっかけでしたし、Kraのライブのサポートもさせてもらっていますし。そういうご縁があって、レイヴが止まっている今も表に立つことができていると思いますね。


――心境の変化はありましたか?

nisaもちろんあります。終活が2020年末に止まった後、翌年の夏には続きができると思っていたんです。むしろ「その時期を逃したら、もうできないんじゃないか」という空気があった。でも、気づいたら年末が近づいていて「今年は結局無理だったね」と話していて。そうしたら10周年の話が持ち上がったんです。


――予想外の展開だったんですね。

nisaそうですね。僕の中ではレイヴが綺麗に終わることが最優先事項だったので、ずっとそのタイミングを計っていました。その後にソロをやるにしても、新しいバンドをやるにしても、個人的には新しい音楽活動をするにはレイヴがまずしっかり終わることが気持ちの面でも最優先だったんです。でも、今は「10周年をやろうか」という感じになっている。そういう変化の中で、また新しい自分を作っていけたらという気持ちになっています。


――レンさんは弾き語りも含め、様々なライブを展開していましたね。

レン弾き語りと、普通のライブと、年に2回ぐらいバンドもやっていました。まだ形になったものは発表していませんけど、ソロで曲も作っています。メンバーがいない状況でやる弾き語りは、すごくいい経験になりました。バンドだとメンバーに頼っている部分があったんですけど、ギター1本と自分の声だけでやってみて、その難しさを実感しています。


――そんなに難しいんですか。

レン音は嘘がつけないので、すごく難しいんですよ。博多と東京でやったんですけど、ヴォーカリストとしての根性が鍛えられました。皆、弾き語りをやったらいいと思います。この1年8ヵ月で、ヴォーカルとしてめちゃくちゃ進化したと思っています。それに、人の大切さにこれまで以上に気づかされた期間でした。バンドをやっていることが当たり前ではなくなって、「バンドが好きだな。人生で一番楽しいな」と改めて感じたし、ソロで曲を作り出して、色々な人に支えられていることにまた気付かされました。


――再びレイヴをやるには、とてもいいタイミングですね。

レンそうですね。言葉のニュアンスも違うと思います。

悠…いや~楽しみですね~。これはすごいことになりますよ(笑)。

nisaレンさんは進化していらっしゃるわけですからね。俺らの搬入搬出も手伝ってくれるでしょうね。入り時間にも遅刻せずにちゃんと来るんだろうなぁ。

レンえ!? いや、どうかなー…(笑)。家で「今日はライブだ。あいつらマジでありがとう」って感謝しすぎて遅れるかもしれない。

nisa言い訳のクオリティは上がってない(笑)。

全員(笑)


――凪さんもライブをやっていましたね。

凪そうですね。3回やりました。でも全部、自分からやろうと思ったわけでも、メンバーさんから話がきたわけでもなく、ライブハウスのスタッフさんや、イベンターの人から「ドラムを探しているんだけど、良かったらどう?」と声をかけていただいて実現したセッションです。


――面白い声のかけられ方ですね。

凪確かにそうですよね(笑)。ワンマン形式で出演したものは、元々は違う人が出演予定だったけど急遽出られなくなったらしくて、ワンマンライブの1ヵ月前に、「お願いできない?」という感じで声をかけていただいて「あまりクオリティは保証できないけど、それでもいいなら」と受けたんです。

nisaこういうご時世ではそういうこともありますよね。あと、今年の1月のイベントでは、俺やレンレンと対バンしたりもしたね。

凪そうだったね。


――凪さんは気持ちの面で変化はありましたか?

凪俺も最初はnisaと同じで、レイヴが綺麗に終わらないと次に進めないという感じでした。それに、終わるまでそれほど長くはかからないと思っていたんです。でも、去年は何もできなくて。それなら、そんなに急がなくてもいいのかなと思うようになったんです。むしろ、来年11周年をやって、その次に12周年やるのもいい。その間に何かやるのであれば、自由にやればいいやという感じです。


――大きな変化ですね。ところで、凪さんが「ドリップ」のベースカバーをしていて驚いたのですが。

凪そうなんですよ。活休前の最後のライブの後に買って、今ベースにハマっているんです。それをSNSにあげたらいっしーがリプをくれて。最初俺は「ヤバイ! 怒った!」と思ったんですけど(笑)。


――悠さんはそんなに心が狭くないでしょう(笑)。

nisaこれを聞いた人はレイヴの中のパワーバランスはそうだったんだと思うよね。「やっぱり石田さんが牛耳っていたんだ!」って(笑)。

レンやっとこれを証明できましたね。俺はそう言い続けたのに皆信じてくれんとやもん(笑)。

悠いやいや、僕が牛耳っているなんてことはなくて(笑)。僕としては、彼がパートチェンジで弾いていたのは知っていたんですけど、そこまで弾けるようになっていると思っていなくて。耳コピなんてできないと思っていたし、やるにしても、「今やっているけど、わからないから教えて」という感じだと思っていたんです。まさかあんなクオリティで、しかもほぼ完コピしていたから、すごいなと思いました。

凪もちろん一人でという訳ではなく別のベーシストに手伝ってもらったんですけどね。でも、自分なりに簡単なアレンジをしたんですけど、そこには誰も触れてくれませんでした。

悠あ、スラップを入れたやつか。

nisaいや、あれはアレンジがどうとか、そういう次元じゃなかったよね。そもそもベースをあのクオリティで弾いていることにビックリしたから。


いざ皆で音を合わせてみると体が覚えている(nisa)

――皆さん、2020年12月以降、色々活動する中で様々な変化があったようですね。では、悠さんは?

悠そういう視点から言えば、自分は何もしていないというか。


――2020年12月のライブ後、SNSで「僕は音楽とは違う道に進むことを決めました」と書いていましたね。

悠そうです。その後、音楽活動はもちろんやっていませんし、皆に報告できるような「クリエイターになります」とか「裏方のアーティスティックなことをやります」とかいうこともありませんでした。本当に音楽とは全く関係のない、今までの人生でやってきたこととは無縁の世界に飛び込んでいたんです。


――具体的には?

悠それは8月18日のトークライブでのお楽しみということで(笑)! 僕の場合、「関係のない道に進みます」と宣言することで、もう音楽はやらないと決めていたんです。だから、この1年8ヵ月の間にサポートやセッションのお話もいくつかいただいたんですけど、全部お断りしていました。バンドをやっていた頃は、バンドをやることが当たり前だったし、言い方は悪いですけど、やりたくなくてもやらないといけない状況だった。でも、一旦終わることになったら、心から「バンドしてぇー!!」と思うまでやらないでいようと思って。そうしたら、去年一年は表に出る活動には至らなかったんです。


――また音楽を、という気持ちにはならなかったんですね。

悠でも実は、「10周年のライブをしよう」と皆に声を掛けたのは、僕なんですよ。去年の10~11月ぐらいに4人で集まる機会があって、その時に「せっかく10周年だし、コロナ禍は終わっていないけどやりましょうよ」と話したんです。それが決まったら、ステージに立つのはレイヴの10周年までとっておこうということで、今も表に出る機会はない状態です。


――先日のスタジオ入りも1年7ヵ月ぶりだったそうですね。

悠そうです。スタジオに入ったのも、2020年のレイヴ以来でした。


――ライブでは、ちょっと新鮮な悠さんが見られそうです。

nisaステージングが1年目に戻っていたりして。

悠どうなんだろうね(笑)。

レンでも、体が覚えていると思うよ。

悠確かにスタジオに入ったときも、普通にできるなと思ったんですよ。忘れていることも多少はありますけど、基本的には大丈夫でした。面白いですよね。

レン案外nisaのほうが忘れているかもしれないね。サポートで覚えるものが多いと、出ていくものも多いから(笑)。

nisa確かに! でも、忘れているというより触れていなかっただけだから、いざ弾き出すと意外と全然できるんですよ。頭で思い出そうとすると思い出せないんだけど、いざ皆で音を合わせてみると体が覚えていて、「お、弾けるじゃん。そういえばこういうものだったな」と思いだす感じです。

悠体が覚えているというのが一番適切な表現かもね。


――久々に4人で音を合わせてみて、いかがでしたか。

nisa何しろ1年7ヵ月ぶりですからね。さぞや凄かったんだろうと思うじゃないですか。でもね、全然そんな感じじゃなかったんですよ(笑)。スタジオでも、「そんな感じしないよね」とか言っていましたから。

悠例えるなら、1年ぶりに実家に帰ったけど、何も変わっていなかったという感じですね。「ここにコンビニができたんだ」というぐらいで。あと単純に「音がうるさいな!」と思いました(笑)。音楽業界から離れていると、爆音で音を聞く機会なんてなかったので(笑)。


何かをやると決めたらちゃんとやる人たち(悠)

――各者各様の1年8ヵ月という時間の中、SNSからも相変わらずの仲の良さが伝わってきて、良い流れで10周年に突入するという印象です。10周年の発表は4月1日20時でしたが、3月22日から10日間に渡ってカウントアップしていましたね。

悠あれは、nisaが提案してくれたんです。でもあのカウントアップに対するファンの子たちのSNSの反応を見ていると面白かったですよ。

nisa0からスタートしたんですけど、文字のサイズがすごく大きいから全体が見えなくて、よくわからない感じなんですよね。

悠一部の子は「この形を繋げると何か出てくるんじゃないか!?」と言っていましたし、カウントアップに気づいている子もいた気がします。もっと細かいことを言うと、各数字の色合いは、その年に出したCDのジャケットのカラーにかかっているんですよ。

レンこれは気づいている人はいないだろうね。

悠これがnisaさんのクリエイティブ魂です。

nisaあの数字はレイヴの活動の何年目かということにかかっていて、レイヴが0歳のときにはこういうものをリリースした、ということでジャケットの色がグラデーションになっているんです。9だけ真っ黒なのは、去年何も活動していないからなんですよ。


――nisaさんの本領発揮という感があります。

レン完全にサイコパスですね(笑)。

悠進化していますよね。より細かくなっています。

nisaクリエイティブに生きています。ニヤニヤしながら反応を見ていましたから(笑)。

レンそれにしても、4月1日の発表だったからエイプリルフールだろうと思われなくて良かったね。

悠うん。しかもそのタイミングでレンがコロナ陽性になって、その告知が10周年の発表のタイミングとかぶるかもという話になったんですよ。10日がかりでカウントアップした末に発表する内容が「レンがコロナ陽性でした」だったらファンに怒られます(笑)。

nisa発表のタイミングの時間調整が大変でした…。


――無事発表された10周年の復活ですが、トークライブのチケットが即完、追加分も売り切れということで、ファンの皆さんはずっと待っていたんだなと改めて思いました。以前から、「コロナが落ち着いてから再開したい」と言っていたので、このタイミングでの復活というのはファンの方々にとって嬉しい誤算だったと思います。

nisaメンバー的にもそうです。悠に提案された時、俺も「やっていただけるんですか!?」と思いましたから。でも、悠も最初はレイヴを早く終わらせたいと思っていたでしょ?

悠うん、そうだね。レイヴをやっていたときも、終了すると決めたときも、皆売れることを目指してやっていたからこそ、中途半端な状態で残るのではなく、終わるのであればきちんと解散しないといけないと思っていたんです。でも終了する予定だったものが終了できなくなって、一旦バンドから離れてみたら、やりたくなったらやればいいという感覚もありなのかな、と思うようになったんです。

nisa俺は悠に一番心境の変化があったのかなと思いました。

レンそれに、俺がファンの立場だったら、10周年はやってほしいですからね。


――今回の10周年は終活の再開ではなく、単発なんですね。

nisaそうです。関係ありません。

レン終活もいつになるかわかりません。

悠変な話ですが、それまで周年だけでも毎年やるのもアリかなと。活動終了の話を持ち掛けたのも僕なので、こういうことを言うと誰かに怒られそうですが、今はそれでいいんじゃない?ってフランクに考えられるようになりました。


――ファンの方々にとっても、終わりがわかっている終活の再開よりも、まだ続きがあると思える単発での復活のほうが嬉しいでしょうね。

nisa10周年の話題が出たときに話し合ったんですけど、俺たちには「10周年まで来たね! やろうぜ!」という熱があるけど、ファンの子たちにはもう熱がないんじゃないか、という不安があったんです。実際はチケットもある程度売れてくれたので、まだ同じように熱がある子たちがいるということがわかって嬉しかったんですけど、結構期間が空いてしまったし、このジャンルの衰退も外から見てきた。いざ今さら俺たちがライブをしてもフロアを見て「あれっ? 想像していた感じと違う…!?」となるんじゃないかというビビリが若干あるんです。


――そんな不安もありつつも、また一緒にやりたいという思いで10周年は動きだしたんですね。まるで同窓会のようで、素敵な試みだと思いました。

レン同窓会! まさにそれですね。

nisa今回の復活で、いろんな人から「活動再開ということなの?」「レイヴはこれからやっていくってことなんだよね?」「活動終了はなくなったんだよね」と言われたんですけど、そういうわけではないんです。活動終了に関してどうこうというよりも、単純に10周年をやる、それ以上でもそれ以下でもない、ただそれだけなんです。


――恐らく、今回の発表に際して新たなヴィジュアルが出たことで、本格的に動くに違いないという期待が高まったのだと思います。

レンあの写真は10周年のためだけなんですよ。豪華ですよね。


――この写真を撮った帰りに凪さんが「このままツアーに行きたい」と言ったというエピソードも素敵だと思いました。

レンそれnisaと悠も言っていたんですよね。俺はどちらかというと「ああ」ぐらいだったんですけど。

nisaレンレンが一番声をあげてたよ!

レン俺の中では「ああ」ぐらいだったんだけど、皆には「イエーッ」って聞こえたのかもしれないね。

全員(笑)

悠今回アー写を撮っていて、何かをやると決めたらちゃんとやる人たちだと改めて思いました。復活だからライブだけする、ではなく、この取材を含めた企画までしっかりやる。こういう部分は皆変わっていないなと思いました。そうじゃないとお客さんの期待感もなくなって、また終活をしないといけなくなっちゃいますからね(笑)。

nisaファンを大事にしているということの表れだと思うし、皆バンドマンというよりも、アーティストなんだなと思いました。


――自分たちのやることをきちんとした形にしたいという気持ちが伝わってきました。それにしても、今回のアーティスト写真もドット柄で、大人っぽいレイヴを感じました。

悠そうなんです。元々1周年と5周年でドットの衣装だったので、10周年もやるかということになったんです。でもさすがにドットは着られないかなと(笑)。

nisaでも最初は「着ようか」と言っていたよね(笑)。

悠でもちょっと違うということで、最終的に「背景に落とし込みますか」ということになりました。


――せっかくなので、草間彌生さんのような衣装を着ていただきたかったです。

nisa最初の案にそういうものがあったよね(笑)。それも紆余曲折あって、大人っぽい、でも背景は当時のショッキングピンクでレイヴらしさを出す方向でやってみたんです。そうしたら、写真を撮っていくうちに「すごく男らしいのも撮ってみる?」ということになって。ノリで撮ってみたんですけど、不思議なもので大体そういうものが採用されてしまうんですよね(笑)。

悠今のアー写はそのテイストで一発目に撮ったやつだよね。本来はこういうテイストにする予定はなくて、どちらかというと個人アー写の色合いのほうでいくつもりだったんですけど、撮ってみたらカッコいいものが撮れちゃったねということで(笑)。

nisaポップな背景なのにすごく男臭いテイストというギャップが逆にいいんじゃないか、他にそういうことをやっている人はいなくない?という意見が出たんですよ。

レンやっと俺らもこういう写真が撮れるようになりました。濃いメイクで白飛びさせるのもヴィジュアル系っぽくていいですけど、メイクの薄さもその人の個性だと思います。


――このタイミングだからこそ、より映える写真かもしれませんね。


普通に生きていたら味わえないことだけを味わっている(凪)

――レイヴが結成されてから10年という年月が経ったわけですが、どう感じていますか?

悠今回レイヴ自体が久しぶりだし、復活もあって霞みがちなんですが…なんと10周年なんですよ(笑)。

レン10周年ってすごいよね。

悠本当にあれから10年経つのかという感じですね。まだ始動ライブのこともはっきり覚えています。今までこれしかやってこなかったので、自分にとって人生という感じですし、覚えていることのほうが多いんですよね。

レンそれはわかる。


――以前、これまでの活動を振り返りながらお話を伺ったときに、皆さん過去の出来事をとてもよく覚えていて驚きました。10年を振り返っても、何があったかパッと出てこない人が多いと思います。それだけ濃密な時間だったんだろうと思って。

nisaレイヴっていうのはとても色々あったバンドで、節目節目が割とコンスタントにきていた気がしますね。

レン2年に1回ぐらいは何かあった感じでした。

nisa西暦○年と言われたときに、「〇〇があった年だな!」と思いだせる感じですからね(笑)。

悠10周年ということも驚きですけど、六本木ニコファーレでの5周年ライブからもう5年も経ったということが驚きです。

nisa配信の事もあって5周年ライブの映像をチェックしていて、すごく懐かしかったんですけど、個人的にはそれほど昔に感じなかったんですよね。でも、もうあの時にはるんるんがいなくて、それがこの10年の半分の時点に来ていることにびっくりしました。みくるはもっと最近までいたという感覚なんですけどね。

悠わかる。最後のほうだけいない感じだよね。

レン5周年にはいなかったことを思い出したんですけど、「あれ? るんるんはどこでいなくなったかな。2年前ぐらいじゃなかったっけ?」としか思えなくて。

nisaもう6年経つんですよね。本当にビックリです。


――2012年8月にみくるさんがブログに書いていた、「僕らはまたここから歩いていきます。みんなと一緒にね。これからもずっとよろしく。」という一文と、みくるさんの命日にレンさんがSNSで呟いた「オレの寿命2時間減らしていいけんが、2時間だけみくると今呑ませてや。」という文章がとても印象に残っています。それも含め、とても濃い10年だと思いました。

悠そうですね。何もなかったという年はありませんね。

nisa逆にレイヴ以外の記憶がこの10年ないんですよ。他に何があったか答えられないぐらい、レイヴしかありませんでした。

凪普通に生きていたら味わえないことだけを味わっている感じです。

レン不思議ですよね。濃度がめちゃくちゃ高いと思います。


――これはバンドマンだからこそなんでしょうか。悠さんは1年8ヵ月、バンドをやっていなかったときとそれ以前を比べていかがですか?

悠レイヴで何があったかをすごくよく覚えているのは、多分必死でやっていたからだと思うんですよ。必死にやっていたからこそいろんなことが起きるし、悔しい思いもする。食うか食われるかという世界で、無茶な車移動もたくさんしましたからね。

レン毎月いろんな都市に行くって、よく考えたらヤバイよね(笑)。多いときは月に連続2週間くらいホテルに泊まっていましたから。

nisaそれに戻りたいと思うかどうかだよね。俺は戻りたい。

レン俺も戻りたい。

凪うーん、俺は半々ですね。やりたい気持ちもあるけど、という感じ。

nisa社会人のほうが世間的にはちゃんとしているから、しっかりお金も稼げるし、いいところもたくさんあるんでしょうけど、それを良いと思う価値観かどうかという事ですよね。例えば今、普通の仕事でバンドをやっていた時よりめちゃくちゃ稼いでいたとして、でもレイヴをやっていた当時に戻りたいと思うか、今稼いでいるから今がいいと思うのか、とかいろんな考え方はあると思います。

悠なるほどね。でも、自分の中では比べる対象ではないんです。昔は昔で、今は今。多分、必死になれる何かがあれば昔のような充実感は得られると思います。でも、過去は美化されるので「楽しかったなー」と思いがちなんですよ。自分はこの1年8ヵ月、表に出て活動していないから、女性にキャーキャー言われることもなくて、「昔はキャーキャー言われて、バンドは楽しかったな」と思うこともあります。でも、一方で「待てよ、そういえば辛いこともめちゃくちゃあったな」とも思う。そして、俺はそっちも定期的に思い出してる(笑)。

nisa大事なことだよね。

悠全く別の世界でチャレンジしているからこそ、過去にすがりたくはないから、過去の辛かったことを思い出すようにしているんです(笑)。「以前はレンの遅刻癖に何回悩まされたか!今はあれがないんだ、今のほうが幸せだ!!」みたいな(笑)。

レンあれがないから寂しいな、てなるやろう(笑)。

悠ない!(笑) 地方のライブで「今日お客さんが少なかったらどうしよう」とか、「インストアイベントのトークで、お客さんが5人とかメンバーよりも少なかったらどうしよう」とかいうあの不安が今はない。今のほうがいい人生だ。と無理矢理思い出して暗示をかけています(笑)。

nisaTwitterで「今日ライブで待っているよ!」と呟くと「今日は行けないですけど…」というリプしか来ない日とかね(笑)。

悠今日ツーショットチェキ0人だったらどうしよう、みたいな(笑)。楽しくて素晴らしい10年間だった分、そういう思いもしていました。そっちは忘れがちですけど、忘れちゃダメだぞと(笑)。

レンさすがやな、俺は絶対に思い出さない。

悠辛かった思い出もたまに思い出したほうがいいよ。今を頑張れるから!

――みくるさんがいたら、10周年について何と言うと思いますか?

悠きっと同じ空気感だと思います。

nisa飄々としていそうですよね。「うぉー!」とは言わない気がする(笑)。

レン「気づいたら10年来てました」ぐらいじゃないかな。


――さて、10周年で10の発表があるということで、既に6つが発表されています。そのほとんどが8月に集中していますが、今回の復活はいつ頃まで続くのでしょうか。

悠いい質問ですね。発表の残りも含めて楽しみにしていただけたらと思います。おそらく、2DAYSの最終日までに全部出るかもしれない…し、出ないかもしれません(笑)。最後の一つの発表はファンの皆さんにとってはすごく嬉しいと思います。

レンえ、メジャーデビュー決定とか!?

悠今!?

レン今時代が追いついた?(笑)。

nisaリリースもしていないのに急にタイアップとかね?(笑)。

悠発表を楽しみにしていてください! 10周年がいつまでなのかという話ですけど、それは今年いっぱいでしょう。


――現在、EDGE Ikebukuroでの2DAYSライブとnisaさんのバースデーライブが決定していますが、どういう気持ちで見に来てほしいですか?

悠大前提は10周年なので、祝ってくれというとあれですが…(笑)。さっき同窓会という話も出たように、当時はバンドと一緒で、お客さんにも背負っているものがあったと思います。そういうものを抜きにして、本当にライブのタイトル通りにパーティーみたいなテンションで来てほしいです。俺たちは何も変わっていないから今までの感じできてほしい。皆で楽しくやりたいと思っています。

レンマジで楽しくやりたいです。大事なことだよね。凪すけがベースを披露してくれるかもしれないし(笑)。

nisa今ミラクルずをやったらすごいクオリティなんじゃない!? 俺の生誕に入れておこうか。凪っちょのスラップソロで俺たちが入場とか(笑)。

全員(笑)


――久々のレイヴのライブへの期待が高まります。

悠本当にシンプルに、僕は10周年のライブを楽しみにしているので、何も考えずに来てください。メンバーとは定期的に会っていましたし、ベースもいつでも弾けたんですけど、ファンの人たちに会うことだけは全くできていなかったので、久しぶりに皆に会えることが何より楽しみです。

レンじゃあ、次は凪すけ。

凪え、俺も言うの!? …えーと、熱中症対策は万全に(笑)。

nisaあと、2DAYSライブの陰に隠れているんですけど、nisa生誕というものがあります。僕も10周年のことばかり推してしまって、俺の生誕に来てねということをあまり言ってこなかったので、チケットの売れ行き的にももうちょっと頑張りたいところです。遠征の子たちは休みを2ヵ所も取れない等々あると思いますが、そこを何とかお願いします! 2DAYSでやらない曲を1曲は入れた良いセットリストを考えておきますので、こちらもぜひ見に来てほしいです。


(文・後藤るつ子)

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レイヴ

2012年結成、福岡県出身のヴィジュアル系ロックバンド。
鮮烈でストレートな歌詞と耳馴染みのよいメロディが融合する
メロディアスな楽曲と衝撃的なデザインアプローチとともに
結成当初から注目を浴びる。
2014年にPS COMPANYに所属、2018年には24RECORDSに移籍。
2016年ギターみくるが永眠。
2020年いっぱいに行う“終活”にて活動を終了する事を発表したが、
コロナウイルスの影響により“終活”の活動休止を余儀なくされる。
2022年、10周年を迎えるにあたり再集結!

Vocal レン

Gutiar nisa

Bass 悠

Drums 凪

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